禁煙外来とは
自分ひとりで達成することがなかなか難しい禁煙。禁煙外来では、医師が喫煙歴を把握した上で禁煙補助薬の処方をしたり、治療の経過を見守りながらサポートしていきます。
喫煙の身体の影響
「百害あって一利なし」といわれているタバコ。肺がんの原因、受動喫煙による悪影響などは大変有名です。
実はタバコの煙に含まれる成分のうち「有害物質」として認定されているものは数百種類に上ります。
そのうち約70種類もの物質が、発がん物質なのです。肺がんだけではなく、食道がん、膵臓がん、喉頭がんなど様々ながんと関連が明確に認められているのがタバコです。
受動喫煙による非喫煙者の死亡率の増加や、乳幼児突然死への影響など喫煙者だけの問題ではないところも社会全体での禁煙化が強く示唆される要因です。詳しくは禁煙推進委員会をご参照ください。
なぜ、禁煙は難しいのか
常習的な喫煙は「ニコチン依存症」という病気として認識されるほど、依存性の高いものです。タバコ使用時に依存を生じさせる主たる原因となっているニコチンには、麻薬ほどの依存性があることをご存知でしょうか。常習的に喫煙している人は、禁煙するとイライラしたり、落ち着かなかったり、眠気などの離脱症状が出るようになります。また、心理的依存も強く、食後などいつも喫煙していた場面、他人の喫煙シーン、困難に遭遇したときなどに「喫煙したい欲求」が高まるといわれています。喫煙で良いことがあった体験の積み重ねにより、心理的な条件反射を強化させるため、様々なストレス場面において、容易に喫煙が再開されることが多いのです。心理的依存への対処は大変難しく、様々な行動変容理論の応用が必要とされます。
こういったことから、一人で禁煙に取り組んだ場合よりも、禁煙治療を受けた方が、禁煙の成功率が上がります。
治療法
まずは、ニコチン依存症に関わるスクリーニングテスト(問診)を行います。この結果によっては保険診療が可能です。そして、現在の喫煙状況や禁煙の方法、禁煙の目標や禁煙日などの決定など、具体的な方針を立てていきます。
(保険診療の条件)
(1)ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上の方
(2)(1日の喫煙本数)×(喫煙年数)が200以上の方
(3)直ちに禁煙することを希望されている方
当院では、初回の問診を完全予約制で行っておりますので、待ち時間なくご来院いただけます。
お気軽にご相談ください。
堀田医院 院長
近田 和余